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MoMA漫ろ歩き
抽象表現主義・ポップアート

金曜夕方は入場無料!

ニューヨーク近代美術館The Museum of Modern Art, MoMA)に行きました。

午前中、セントラルパークに予定よりだいぶ長くいたため、14時のクリスマススペクタキュラー を観た後に向かうことにしました。その結果、MoMAの入場料が無料になる金曜日16時ちょうどに到着しました。

通常の入場料:
大人25ドル、65才以上のシニア18ドル、学生14ドル、16歳以下の子供は無料

すでに、正面入り口から歩道に沿って、無料入場を待ちの長蛇の列…。
しかし、すぐに入場開始になり、列の先頭で無料チケットをもらって無事入場することができました。
無料ということで、館内はけっこう混雑していました。
(日本で開催される有名芸術家の特別展ほどではないけれど…。)

近現代芸術品の宝庫

1929年の設立以来、近現代美術館の代表的存在のMoMA。
所蔵作品数は10万点以上。
世界的に有名な作品が数多く展示されています。
この作品が見たくて…という目的は特になかったのですが、展示作品をぶらぶらと眺め歩いているうちに、見たことがある作品ばかりで、いつの間にか食い入るように見ていました。
この機会に、ほんの一部ですが、興味のある作品について調べてみました。
調べていくうちに、作品に対する興味がさらに増したので、“素人のメモ書き”レベルですがご紹介します。


 

抽象表現主義

One: Number 31, 1950  (1950)
Jackson Pollock
ワン:ナンバー31, 1950(1950) 
ジャクソン・ポロック

1940年代後半、抽象表現主義はアメリカから初めて発生した世界的美術運動で、第二次世界大戦の影響で芸術の中心がパリからNYに移るきっかけとなりました。イーゼルでなく巨大なキャンバスに描く、作品に主役となる中心を作らず全体がオールオーバー(均一)」である、画家の行動を重視して制作過程の痕跡(フィールド)を残す、などの特徴が見られます。
抽象表現主義の代表的画家のジャクソン・ポロックは、
塗料を滴らせる「ドリッピング」、塗料を注ぎながら描く「ポーリング」、塗料を粒状に飛び散らす「スプラッタリング」といった画法で作品を描き、これらはアクション・ペインティング」と呼ばれています。巨大なキャンバスを床に置いて制作することについて、“絵の周りを歩き回って四方から制作ができ、文字通り絵の中にいられるから、絵をより近くに感じ、自分が絵の一部であるように感じる”と述べており、その動きはキャンバスの周囲で踊っているようだと例えられました。
代表作「ワン:ナンバー31, 1950」は、塗料がキャンバス全体に飛び散り入り乱れる様に躍動を感じる一方、その色合いから落ち着いた印象も受けます。作品名の数字は、偏見や先入観を持たずに作品を受け入れて欲しいという意図があるそうです。


 

ポップアート

Campbell's Soup Cans (1962) 
Andy Warhol
「キャンベルスープの缶」(1962) 
アンディ・ウォーホル

当時キャンベルが販売していた32種類のスープ缶を、シルクスクリーンという技法で描いています。
大衆的かつ商業的な題材・機械的な制作技法・非絵画的なスタイル・大量製造──溢れるほど製造されたモノがたちまち消費される、50〜60年代のアメリカの大衆文化を反映している作品です。
当時の美術界で大きな影響力のあった抽象表現主義の概念に対する挑戦的な作品であり、当然、美術界は酷評しましたが、そのニュース性のおかげでアンディ・ウォーホルが美術家として名を広め、ポップアートがアメリカで全盛期を迎える一助となった作品です。


 

Gold Marilyn Monroe (1962) 
Andy Warhol
「ゴールド・マリリン・モンロー」(1962) 
アンディ・ウォーホル

マリリン・モンローの死をきっかけに制作された作品。映画「ナイアガラ(Niagara)」(1953年)のスチール写真を切り出しシルクスクリーン制作しています。
芸術作品か否かの議論に加え、有名ハリウッド女優の死を利用したとの批判を受け、良くも悪くも注目を浴びて、アンディ・ウォーホルの名前が世間に知れ渡り、この作品は彼の代表作品になりました。
ハリウッド好きと言われたウォーホルが、マリリン・モンローの死に哀悼の意を表すために制作したともいわれていますが、その後も、さまざまな色に変えた同じ肖像画を制作し続けた点では、「キャンベルスープの缶」同様、当時の美術界の“常識”に対して挑戦的な作品であり、アメリカの大量生産・大量消費を反映した作品といえます。


 

60年代のさまざまなアーティストのポスター

それでは、次の階へ移動しましょう!

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